桜花賞解析・統計

１．人気馬凡走の謎

桜花賞では、毎年必ずといっていいほど、上位人気の馬の何頭かが凡走している。もちろん、調子の良し悪しもあろうが、それを言ったらきりがない。答えは、「ペース」である。よく「桜花賞」ペースといわれるが、1600ｍはスタートしてすぐコーナーになるため、内枠の馬はとにかく先行したいし、外枠の馬は何とかロスなく走りたいということで、先行争いが激化する。従って、４歳馬にはかなりきついペースとなり、ペースに対応できない人気馬は凡走するのである。過去の成績を見て、1000ｍ通過が１分以下、あるいは 800ｍ通過４７秒以下のペースの経験がない人気馬には、過剰な期待は禁物である。

２．恐るべき枠順の法則

桜花賞の行われる阪神1600ｍは、スタート直後のコーナーがきつく、外枠はロスが大きいため、内枠有利とされている。そこで、ここ１４年の、連対枠番を調査した。

Ｈ５　①④　　Ｈ６　①④
Ｈ７　⑧⑧　　Ｈ８　②⑦
Ｈ９　⑧⑧　　Ｈ１０　⑤⑦
Ｈ１１　⑦⑧　Ｈ１２　④⑥
Ｈ１３　④⑦　Ｈ１４　③⑦
Ｈ１５　①⑦　　Ｈ１６　①④
Ｈ１７　⑧④　Ｈ１８　④⑦
Ｈ１９　⑦⑧　　　　　　　　

１５年のうち、１３年は４枠か７枠が必ず絡んでいる。それ以外の年は、⑧⑧が２年ということで、④、⑦枠以外の枠がきた場合は⑧⑧だ。何という恐ろしい法則であろう。現時点で例外なしだ。統計的には、②⑥　①⑤などの枠連の組み合わせの可能性は消滅する。

３．チューリップ賞の法則

桜花賞のトライアルとして最もメジャーなのが、ＧⅢチューリップ賞。本番と同じ阪神の１６００ｍで行われることもあってか、桜花賞との関わりは極めて深い。平成３年以降の、桜花賞の連対馬と前走成績をみてみよう。

Ｈ１９　１着　ﾀﾞｲﾜｽｶｰﾚｯﾄ　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞　２着
２着　ｳｵｯｶ　　　　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞　１着
Ｈ１８　１着　ｷｽﾄｳﾍﾌﾞﾝ　　　ﾌﾗﾜｰC　　１着
２着　ｱﾄﾞﾏｲﾔｷｯｽ　　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞１着
Ｈ１７　１着　ﾗｲﾝｸﾗﾌﾄ　　　ﾌｨﾘｰｽﾞR　１着
２着　ｼｰｻﾞﾘｵ　　　　ﾌﾗﾜｰC　　１着
Ｈ１６　１着　ﾀﾞﾝｽｲﾝｻﾞﾑｰﾄﾞ　ﾌﾗﾜｰＣ　１着
２着　ｱｽﾞﾏｻﾝﾀﾞｰｽ　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞２着
Ｈ１５　１着　ｽﾃｲﾙｲﾝﾗｳﾞ　　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞２着
２着　ｼｰｲｽﾞﾄｳｼｮｳ　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞４着
Ｈ１４　１着　ｱﾛｰｷｬﾘｰ　　　ｱﾈﾓﾈＳ　　８着
２着　ﾌﾞﾙｰﾘｯｼﾞﾘﾊﾞｰﾌｨﾘｰｽﾞ　　４着
Ｈ１３　１着　ﾃｲｴﾑｵｰｼｬﾝ　　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞１着
２着　ﾑｰﾝﾗｲﾄﾀﾝｺﾞ　５００万　１着
Ｈ１２　１着　ﾁｱｽﾞｸﾞﾚｲｽ　　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞 10着
２着　ﾏﾔﾉﾒｲﾋﾞｰ　　阪神３歳　３着
Ｈ１１　１着　ﾌﾟﾘﾓﾃﾞｲｰﾈ　　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞４着
２着　ﾌｻｲﾁｴｱﾃﾞｰﾙ　４歳牝特　１着
Ｈ１０　１着　ﾌｧﾚﾉﾌﾟｼｽ　　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞４着
２着　ﾛﾝﾄﾞﾝﾌﾞﾘｯｼﾞ　４歳牝特　４着
Ｈ９　１着　ｷｮｳｴｲﾏｰﾁ　　４歳牝特　１着
２着　ﾒｼﾞﾛﾄﾞｰﾍﾞﾙ　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞３着
Ｈ８　１着　ﾌｧｲﾄｶﾞﾘﾊﾞｰ　ｱﾈﾓﾈＳ　　３着
２着　ｲﾌﾞｷﾊﾟｰｼｳﾞ　ｸｲｰﾝＳ　　１着
Ｈ７　１着　ﾜﾝﾀﾞｰﾊﾟﾋｭｰﾑｱﾈﾓﾈＳ　２着
２着　ﾀﾞﾝｽﾊﾟｰﾄﾅｰ　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞２着
Ｈ６　１着　ｵｸﾞﾘﾛｰﾏﾝ　　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞２着
２着　ﾂｲﾝｸﾙﾌﾟﾗｲﾄﾞ４歳牝特４着
Ｈ５　１着　ﾍﾞｶﾞ　　　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞１着
２着　ﾕｷﾉﾋﾞｼﾞﾝ　ｸﾛｯｶｽＳ　１着
Ｈ４　１着　ﾆｼﾉﾌﾗﾜｰ　　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞２着
２着　ｱﾄﾞﾗｰﾌﾞﾙ　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞１着
Ｈ３　１着　ｼｽﾀｰﾄｳｼｮｳ　ﾁｭｰﾘｯﾌﾟ賞１着
２着　ﾔﾏﾉｶｻﾌﾞﾗﾝｶ４歳牝特　４着

平成２年、８年、１４年、１７年を除くすべての年で連対している。１７分の１３だ。また、チューリップ賞５着以下の馬は連に絡んでいない。これは、フィリーズレビューに出走していた馬にもいえることである。といいたいところであったが、Ｈ１２年１着のチアズグレイスは１０着と、全く規定外の着順から栄冠に輝いてしまった。まあ、道悪での成績ということで、例外にしておきたいのだが。もちろん、これらはあくまで過去の統計的な結果。今後はいかに？？
　
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